CROSS REVIEW

クロスレビューについて

深く広く楽しみたい。けれどコンテンツの沼は深すぎ、ネットは広大で、どうしても自分の慣れ親しんだジャンルばかり楽しんでしまう。そんな人に様々なジャンルを紹介していくオンライン番組です。
毎月、専門の異なる3名のレビュアーが、分野の異なる3つのコンテンツを共有し、3人で語りつくします。
1年で36のコンテンツと様々なレベルのレビューを紹介。新たな作品や表現との出会いこそ、人生を変えていく。そう信じる皆さん是非ご鑑賞ください。

レビュアー

飯盛元章(いいもり・もとあき)
中央大学兼任講師。現代の形而上学・哲学(特にA・N・ホワイトヘッド、グレアム・ハーマン、カンタン・メイヤスーなど)を中心に研究。著書に『連続と断絶─ホワイトヘッドの哲学』(人文書院)。web記事に「哲学はなぜ世界の崩壊の快楽を探究してしまうのか─パンデミックから破壊の形而上学へ」(講談社現代新書web)。
Twitter https://twitter.com/lwrdhtw/

稲垣貴俊(いながき・たかとし)
1989年生まれ。ライター/ドラマトゥルク。映画・ドラマ・舞台が専門。 『マトリックス レザレクションズ』(21)『TENET テネット』(20)『返校 言葉が消えた日』(19)『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(21)『ディア・エヴァン・ハンセン』(21)など劇場用プログラムの寄稿・編集をはじめ、媒体寄稿多数。舞台作品には、PARCOプロデュース『藪原検校』(杉原邦生演出)などにドラマトゥルクとして参加。木ノ下歌舞伎 企画員。

岩淵拓郎(いわぶち・たくろう)
美術家を経て、現在フリーの編集者。主にアート関連の書籍・冊子の編集、文化や地域に関するプロジェクトの企画・制作など。編著に『内子座〜地域が支える町の劇場の100年』(学芸出版社/愛媛出版文化賞)ほか、野村誠・鈴木潤著『音楽の根っこ』(日本センチュリー交響楽団)ほか。2014年に子どものためのワークショッププログラム「なんだこれ?!サークル」を発案し、国内外で実施。一般批評学会所属。ワールドカップがある年の初夏はいつもマルセイユに行く(次は2022年!!!!!!!!)。
media picnic https://mediapicnic.com/

岩渕貞太 (いわぶち・ていた)
玉川大学で演劇を専攻、平行して、日本舞踊と舞踏も学ぶ。2007年より2015年まで、故・室伏鴻の舞踏公演に出演、今日に及ぶ深い影響を受ける。2005年より、「身体の構造」「空間や音楽と身体の相互作用」に着目した作品を創りはじめる。2010年から、大谷能生や蓮沼執太などの音楽家と共に、身体と音楽の関係性をめぐる共同作業を公演。2012年、横浜ダンスコレクションEX2012にて、『Hetero』(共同振付:関かおり)が若手振付家のための在日フランス大使館賞受賞、フランス国立現代舞踊センター(CNDC)に滞在。自身のメソッドとして、舞踏や武術をベースに日本人の身体と感性を生かし、生物学・脳科学等からインスパイアされた表現方法論「網状身体」開発。玉川大学・桜美林大学非常勤講師。DaBYレジデンスアーティスト。
写真 = 野村佐紀子

大屋友紀雄(おおや・ゆきお)
1972年2月3日生まれ。神奈川大学法律学部卒。大学在学中よりライターとして音楽評論家に師事。記事執筆/書籍編集/エディトリアルデザイン/ラジオ番組制作に携わる。97年、村松亮太郎らとNAKED Inc.を設立。アートディレクター/クリエイティブディレクター/広告プランナーおよびビジネスプロデューサーとして活動。同社執行役員を経て2021年独立。これまでのクリエイティブ領域に加え、組織開発/創造性開発領域も手がける。著書に「未来ビジネス図解仮想空間とVR〈メタバース〉」(共著/MdN)。

倉本さおり(くらもと・さおり)
法政大学大学院兼任講師。共同通信文芸時評「デザインする文学」、週刊新潮「ベストセラー街道をゆく!」連載中。小説トリッパー、ダ・ヴィンチにてブックレビューを担当中のほか、文芸誌、週刊誌、新聞各紙で書評やコラムを中心に執筆。『文學界』新人小説月評(2018)、毎日新聞文芸時評「私のおすすめ」(2019)、文藝「はばたけ! くらもと偏愛編集室」(2019~21)。TBS「文化系トークラジオLife」サブパーソナリティ。共著に『世界の8大文学賞 受賞作から読み解く現代小説の今』(立東舎)など。

河野聡子(こうの・さとこ)
詩人、書評家。ヴァーバル・アート・ユニットTOLTA代表。刊行詩集に『時計一族』(思潮社) 『やねとふね』(マイナビ出版)『地上で起きた出来事はぜんぶここからみている』(いぬのせなか座)。書評や論考、エッセイを文芸誌、新聞等に寄稿。実験音楽のユニット「実験音楽とシアターのためのアンサンブル」でも活動している。

紺野優希(こんの・ゆうき)
韓国や日本で美術展を見て文章にしています。「アフター・10.12」(Audio Visual Pavilion, Seoul, Korea)、「韓国からの8人」(パープルームギャラリー、相模原)、パク・ジヘ個展「Lepidoptera」(FINCH ARTS、京都)などの企画に協力。

ズーフィ・アムジー・ルー(Zihui Amethy LU)
演劇・メディア文化研究者。シンガポール国立大学日本研究学科で博士号を取得。2020年より中国南方科技大学Society of Fellows in the Liberal Arts青年研究員(Junior Fellow)。論文に「アイドル化するポップ演劇:ミュージカルテニスの王子様と日本2.5次元舞台」(Popular Entertainment Studies)、「歌とダンスで繋がる次元:日本2.5次元ミュージカルの美学」(Journal of Beijing Dance Academy)など。

田中教順(たなか・きょうじゅん)
菊地成孔主宰の「dCprG」にドラマーとして2010年~16年まで在籍。その後は実験音楽デュオ「未同定」やラテンジャズバンド「Septeto Bunga Tropis」、スウィングポップシンガー正山陽子などで活動。近年は演劇作品の音楽制作やミャンマー伝統音楽の研究、スリランカ、チュニジアなどでリズムのフィールドワークを行っている。

田中里奈(たなか・りな)
興行研究者、批評家。博士(国際日本学)。2017年度オーストリア国立音楽大学音楽社会学研究所招聘研究員。2019年、International Federation for Theatre Research, Helsinki Prize受賞。2022年より京都産業大学文化学部助教。最新の論考は「コロナ禍におけるオーストリアの文化政策――「私たちはオーストリアのために演じている」」(『シアターアーツ』)、「ミュージカルの変異と生存戦略――『マリー・アントワネット』の興行史をめぐって」(『演劇学論集』)。
researchmap https://researchmap.jp/rhtanaka

永田希(ながた・のぞみ)
書評家・著述家。『週刊金曜日』書評委員。『ダ・ヴィンチ』でブックウォッチャーの1人として毎号選書と書評を担当。『このマンガがすごい!』『図書新聞』『週刊読書人』などに執筆。時間銀行書店店主。単著に『積読こそが完全な読書術である』(イースト・プレス、2020年)、『書物と貨幣の五千年史』(集英社、2021年)。

西尾佳織(にしお・かおり)
劇作家、演出家、鳥公園主宰。と、これまで名乗ってきたが、自分が劇作家なのか、演出家なのか、迷い始めている。1985年東京生まれ。幼少期をマレーシアで過ごす。東京大学にて寺山修司を、東京藝術大学大学院にて太田省吾を研究。2007年に鳥公園を結成以降、全作品の脚本・演出を務めてきたが、2020年より3人の演出家を鳥公園のアソシエイトアーティストとして迎え、自身は劇作・主宰業に専念する体制に移行。

林亜揮子 (はやし・あきこ)
1985年滋賀県生まれ。東京、神奈川で育ち、滋賀医科大学に進学、卒業後は神奈川で小児科医として働く。日本小児科学会専門医・指導医、日本血液学会専門医、日本小児血液・がん学会専門医。中・高時代は美術部、現在は主に鑑賞するのみだがクリエイティビティを忘れずにいたいと願う一市民。

文月悠光 (ふづき・ゆみ)
詩人。1991年北海道生まれ、東京在住。中学時代から雑誌に詩を投稿し始め、16歳で現代詩手帖賞を受賞。高校3年のときに発表した第1詩集『適切な世界の適切ならざる私』(ちくま文庫)で、中原中也賞、丸山豊記念現代詩賞を最年少18歳で受賞。そのほかの詩集に『屋根よりも深々と』(思潮社)、『わたしたちの猫』(ナナロク社)。エッセイ集に『洗礼ダイアリー』(ポプラ社)、『臆病な詩人、街へ出る。』(立東舎)がある。「ミヨシ石鹼」広告の詩、NHK全国学校音楽コンクール課題曲の作詞、詩の朗読、詩作のオンライン講座を開くなど広く活動中。

山本佳奈子(やまもと・かなこ)
ライター。アジア(特に中国語圏)のメインストリームではない音楽や、社会と強く関わりをもつ表現活動に焦点をあて、ウェブzine「Offshore」にてインタビュー記事を執筆。不定期に発行している紙のzineではエッセイを書く。尼崎市出身。
Offshore https://offshore-mcc.net

山本浩貴(やまもと・ひろき)
文化研究者、アーティスト。1986年千葉県生まれ。一橋大学社会学部卒。ロンドン芸術大学チェルシー・カレッジ・オブ・アーツにて修士号と博士号を取得。2013~18年、ロンドン芸術大学トランスナショナル・アート研究センター(TrAIN)博士研究員。韓国・光州のアジア・カルチャー・センター研究員、香港理工大学ポストドクトラル・フェローを経て2020年から2021年3月まで東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科助教。現在、金沢美術工芸大学講師。著書に『現代美術史 欧米、日本、トランスナショナル』(中央公論新社、2019年)、『トランスナショナルなアジアにおけるメディアと文化 発散と収束』(ラトガース大学出版、2020年)など。

山本ぽてと(やまもと・ぽてと)
1991年沖縄県生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社シノドスに入社。退社後、フリーライターとして活動中。企画・構成に飯田泰之『経済学講義』(ちくま新書)など。B面の岩波新書で「在野に学問あり」、BLOGOSにて「スポーツぎらい」を連載中。

山本れいら(やまもと・れいら)
シカゴ美術館附属美術大学出身。高校から大学にかけてアメリカ留学を経験し、アメリカを知る日本人として、また一人の日本人女性としての視点から「日本とは何か」を問う作品を制作する。主な作品シリーズに、戦後日米関係を原子力から読み解く「After the Quake」シリーズ、妊娠・出産で女性が引き受ける困難を表現した「Pregnant’s autonomy」シリーズなど。主な個展に「After the Quake」(Souya Handa Projects/東京/2021)、グループ展に「New New New Normal」(Gallery MoMo Projects /東京/2020)、「Multi-Cultural/Appropriation」(川口リアクション/埼玉/2019)、「Noisy Kids show curated by Katerina Yewell」(Altspace/ニューヨーク/2016)、「Draw on Raw Exhibition」(Lemoart Gallery/ベルリン/2016)など。

米光一成(よねみつ・かずなり)
ゲーム作家/ライター/デジタルハリウッド大学教授。代表作はコンピュータゲーム『ぷよぷよ』『BAROQUE』等、アナログゲーム『はぁって言うゲーム』『レディファースト』『想像と言葉』等、儀式『記憶交換ノ儀式』等。宣伝会議「編集ライター養成講座即戦力コース」専任講師、池袋コミュニティ・カレッジ「ゲームづくり道場」の道場主。著作『自分だけにしか思いつかないアイデアを見つける方法』(日本経済新聞出版社)、『思考ツールとしてのタロット』(こどものもうそうブックス)等。
Twitter https://twitter.com/yonemitsu

企画

岸井大輔(きしい・だいすけ)
劇作家。1970年生。PLAYSandWORKS主宰。美学校講師、多摩美術大学演劇舞踊デザイン学科非常勤講師。他ジャンルで行われた形式化を演劇でやるとどうなるかを考え試している。代表作「東京の条件」「始末をかく」「好きにやることの喜劇(コメディー)」現在ポストコンテンポラリーアート理論錬成中。
PLAYSandWORKS https://playsand.work/s/

クロスレビュー特典

クロスレビューでは、年間パスポートを購入された方に向けた特典放送を予定しています(各回視聴も可能です)。齋藤恵汰と岸井大輔がレビュワーをゲストに迎えてお送りするオンライン番組や、レビュー対象作品のプレイ動画等、放送予定の詳しい内容は 予定表 をご確認ください。

齋藤恵汰(さいとう・けいた)
1987年生まれ。美術家。発表形式はキュレーション、編集、劇作、創業など。2008年、都市空間におけるランドアート作品として『渋家』を制作。2013年ころまで渋家名義にて多数の展覧会を企画。2013年、『アートフェア東京』にコレクティブ・ハウジングを不動産取引の手法で売買するコンセプチュアルアート作品『オーナーチェンジ』を出品、NHKニュース7などで報道。同時期、NHK Eテレ「ニッポンのジレンマ」に出演し話題となる。その後、演劇作品『機劇』(森下スタジオ、2015年)、『非劇』(吉祥寺シアター、2015年)の劇作を行う。2015年より若手批評冊子「アーギュメンツ」を企画・制作。主な展覧会に『私戦と風景』(原爆の図 丸木美術館、2016年)、『自営と共在』(BARRAK、2017年)、『構造と表面』(駒込倉庫、2019年)など。現在は金沢でアーティストインレジデンスを運営しながら沖縄で映画を製作している。