CROSS REVIEW

#12 2022年7月31日

アーティスト大岩雄典+劇作家岸井大輔+ゲーム作家米光一成

西尾維新、新房昭之「傷物語」

古川日出男、山田尚子「平家物語」

アラン・ケンドル「アファンタジア:イメージのない世界で生きる」

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クロスレビューとは?

深く広く楽しみたい。けれどコンテンツの沼は深すぎ、ネットは広大で、どうしても自分の慣れ親しんだジャンルばかり楽しんでしまう。そんな人に様々なジャンルを紹介していくオンライン番組です。
毎月、専門の異なる3名のレビュアーが、分野の異なる3つのコンテンツを共有し、3人で語りつくします。
1年で36のコンテンツと様々なレベルのレビューを紹介。新たな作品や表現との出会いこそ、人生を変えていく。そう信じる皆さん是非ご鑑賞ください。

司会・人選 = 米光一成

米光一成(よねみつ・かずなり)
ゲーム作家/ライター/デジタルハリウッド大学教授。代表作はコンピュータゲーム『ぷよぷよ』『BAROQUE』等、アナログゲーム『はぁって言うゲーム』『レディファースト』『想像と言葉』等、儀式『記憶交換ノ儀式』等。宣伝会議「編集ライター養成講座即戦力コース」専任講師、池袋コミュニティ・カレッジ「ゲームづくり道場」の道場主。著作『自分だけにしか思いつかないアイデアを見つける方法』(日本経済新聞出版社)、『思考ツールとしてのタロット』(こどものもうそうブックス)等。
Twitter https://twitter.com/yonemitsu

今回のクロスレビューの人選・司会はゲーム作家の米光一成。3人のメンバーは以下。劇作家で、クロスレビューの主催者である岸井大輔。十和田市現代美術館で個展『渦中のP』を展開中の美術家・大岩雄典。で、『はぁって言うゲーム4』が出ましたよろしくねのゲーム作家・米光一成。主催者・岸井大輔を呼び出すという大技を使ったので最終回?って感じですが、最終回ではありません。また、この3人は、「物語に参加させるとはどういうことか」という連続トークイベントを続けているメンバーなので、自ずとそういったテーマも見え隠れすることでしょう。作品は、岸井大輔がアニメーションの『平家物語』(『平家物語』の連続講義をやった流れで出てきてるのでこれまた濃い話になりそう)。大岩雄典が『傷物語』で、小説でもアニメでもマンガでもいいから何か摂取してこい、というムチャぶり。米光一成が、心の中で視覚イメージできない人たちへのインタビュー集『アファンタジア: イメージのない世界で生きる』をピックアップ。一筋縄ではいかないヤバい展開になりそうです。

大岩雄典(おおいわ・ゆうすけ)
美術家。1993年生まれ。「空間」というものを、単なる形態を越えて、ゲーム的可能性、他人との親近感、時間との共働、契約や欲望の関係、言葉の効力、歴史・フィクションといった、存在しうる多様な相の織り合わせととらえ、インスタレーション・アート(空間芸術)の形式を再解釈する。わたしたちが他者や物質と、ときに観客や作者と、いかに「居合わせ(contemporary)」なくてよいのかを主題に、たとえば近年は感染症拡大下ならば「距離」に注目して、執筆を含むいろいろな制作をおこなう。 東京藝術大学大学院映像研究科博士後期課程在籍。美術誌・演劇誌・文学誌などに論考を掲載。近作に、パラノイアを主題にした大規模インスタレーション個展「渦中のP」(十和田市現代美術館「space」)カードゲーム・インスタレーション《刑吏たち伴奏たち》(2022)、作家やギャラリー同士の経済関係をジュースに変換した《margin reception》(2021)、ノイズに苛まれる話芸としての「漫才」に着目した《バカンス》(2020)など。euskeoiwa.com

岸井大輔(きしい・だいすけ)
劇作家。1970年生。PLAYSandWORKS主宰。美学校講師、多摩美術大学演劇舞踊デザイン学科非常勤講師。他ジャンルで行われた形式化を演劇でやるとどうなるかを考え試している。代表作「東京の条件」「始末をかく」「好きにやることの喜劇(コメディー)」現在ポストコンテンポラリーアート理論錬成中。
PLAYSandWORKS https://playsand.work/s/